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業務の棚卸しのやり方 — 手順とテンプレート

公開: 2026-06-25

「うちは何に時間を使っているのか、正直よく分からない」——業務改善を始めようとすると、多くの職場でこの壁にぶつかります。改善も標準化も引き継ぎも、まず「いまどんな業務があるか」が見えていなければ始められません。そのスタート地点をつくるのが業務の棚卸しです。この記事では、業務の棚卸しの目的・手順・続けるコツを、すぐ使えるテンプレート付きで解説します。

業務の棚卸しとは

業務の棚卸しとは、組織やチームの中にあるすべての業務を洗い出し、「誰が・何を・どれくらいの頻度で・どう行っているか」を一覧にして見える化する作業です。在庫の棚卸しと同じで、まず「何があるか」を把握することが、その後のすべての改善の土台になります。

なぜ棚卸しが必要なのか

  • 見えていない業務を発見できる — 「年に一度だけ発生する仕事」や「誰かが気を利かせてやっている仕事」は、棚卸しをしないと表に出てきません。
  • 偏りやムダに気づける — 特定の人に業務が集中していたり、形だけ残っている作業があったりすることが見えてきます。
  • 改善・標準化・引き継ぎの出発点になる — 何があるかが分かって初めて、「どれを優先して手をつけるか」を判断できます。

棚卸しは、それ自体がゴールではなく、改善や属人化解消の「地図」をつくる作業だと考えると分かりやすいでしょう。

棚卸しの手順

  1. 対象範囲を決める — まずは1つのチーム、あるいは1人の担当業務など、小さな範囲から始めます。全社を一度にやろうとすると挫折します。
  2. 業務を洗い出す — 日次・週次・月次・年次に分けて書き出します。頻度で分けると、見落としやすい低頻度の業務も拾えます。
  3. 項目を埋める — 業務ごとに担当者・頻度・おおよその所要時間・手順書の有無などを記入します(次のテンプレート参照)。
  4. リスクを見る — 「その人しかできない業務」「手順が残っていない業務」に印をつけ、優先的に対応すべき箇所を浮かび上がらせます。
  5. 次のアクションを決める — 標準化する、二人目を育てる、やめる、といった対応を業務ごとに割り振ります。

棚卸しテンプレート

次の項目を表にして埋めていくと、棚卸しがスムーズに進みます。

項目記入内容の例
業務名月次請求書発行
頻度月次(毎月末)
担当者経理・田中
所要時間約3時間
手順書の有無なし
代われる人いない
リスク高(属人化・手順未整備)
次のアクション手順書を作成し、二人目に共有

最初から完璧に埋める必要はありません。まずは業務名・頻度・担当者の3列だけでも、全体像はぐっと見えやすくなります。

続けるコツ

棚卸しは一度やって終わりではなく、定期的に見直すことで価値が続きます。

  • 完璧を目指さない — 6割の粗さで一覧化し、運用しながら精度を上げます。
  • 定例に組み込む — 個人の善意に頼らず、四半期に一度など仕組みとして見直します。
  • 見える場所に置く — 一覧を関係者がいつでも見られる状態にしておくと、更新の動機が生まれます。

まとめ

業務の棚卸しは、改善・標準化・引き継ぎのすべてに先立つ「最初の一歩」です。小さな範囲から始め、頻度で分けて洗い出し、リスクの高い業務から対応していきましょう。棚卸しで見えてきた業務をそのまま見える化し、組織で共有し続ける仕組みがあれば、属人化の解消も「辞めても回る組織」づくりも、自然と前に進みます。

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